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月夜にこんがらがって

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敗戦の日に

本日は8月15日、先の大戦における69年目の敗戦の日です。

自らの身を祖国のために捧げて戦地に赴かれた方々、従事された全ての皆さまに深く感謝し、戦争によって亡くなられた全ての方々へ安らかなご冥福をお祈りいたします。


二度と戦争があってはならない。

その為に本当に何をすべきなのか。


それぞれの国のナショナリズムが重なり合って地殻変動のように動いている世界の情勢の中で、国内では様々な問題、論議を抱えています。

僕たちがどう考えるのか。


不当に占拠されたままの領土のこと、連れ去られたまま帰るべきところに帰れない方々のこと、エネルギー政策や資源の問題のこと、安全保障と米軍基地のこと、教育のこと、憲法のこと。

他の諸問題も含めて全て戦後の歩みの中で生じてきた、あるいはそのままにされてきた事事です。


先の大戦から七十余年、後世に暮らしている僕たち一人一人が意識を持って向き合い未来の子供たちへ繋げていく義務。

今日、8月15日の敗戦の日に想いを寄せつつ、稚拙ながら感じている事を少し記してみました。


皆さんはどのようにお考えになるでしょうか。


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# by meke1008 | 2014-08-15 16:05

風鈴どこ行った


お暑うございますね。

夏に生まれましたので夏は大好き・・・、あ、それは前回書きましたね。でもやっぱり暑いものは暑いのです。


夏にあって欲しいものっていろいろありますね。

昼間の暑いうちで大して蚊なんか飛んでいなくてもちょっと気分出す為に蚊取り線香炊いてみたり、夏の三ツ矢サイダーもすこぶる美味しいわけですが冷蔵庫にはやっぱりガラスの容器に入った麦茶がいかにも上品な佇まいで冷えていて欲しいです。

完璧な配分によって工場出荷されたペットボトルとかでなくて、「薄い!」とか「うわ!甘過ぎ!」とか言いながら毎回「黄金比率」を求めて水玉模様の包装紙に包まれた原液瓶と冷えたお水で作るカルピスなどというのも夏らしくてとても良いです。

夏休みの毎日の宿題がなかなか進まない中、テレビからは乾いた金属音とスタンドからの大合唱、もう目が離せない展開。正午が近づき「この後総合テレビはニュースをお伝えします。高校野球中継は教育テレビでご覧下さい。」の、このタイミングをぴったりにチャンネル切り変え出来たら今日いい事ある、とか勝手に決めて喜んでいた子供時代をそのまま大人になっても無駄に拘り通していたりとか、まぁそれなりにいろいろとあるわけです。


で、最近ではご近所さんの何処からかチリーン、チリーン、と風に揺られた風鈴の涼しげな音が聞こえてきます。

この音、本当に風情があっていい音です。

音でも涼を感じ取ろうというこの日本人の豊かな感覚、色とりどりの四季を持つ日本人だからこその素晴らしい感性だと感じますね。


風鈴。

この言葉の響きだけでも涼しげ。ウチにも10年くらい前に買ってきたものがあった筈。ちょっと硬派で男気漂う南部鉄。

そういえばしばらく吊るしていないなぁ。

音色ひとつあるだけで気持ちもゆったりしますからね、ウチも吊るす事にしましょう。

と思い立つも心当たりに見当たらず。

あれ?長い間この辺り(仕事部屋の片隅)に無造作にひっかけていた映像が脳内では鮮明に蘇っているのだが・・・、あぁ、ガラクタばかりが入っている一番上の薄い引き出しにしまったのだ。

ガラガラ。  ・・・・・。  ナイ。

おかしい。

そしてこういうの僕大嫌いです。

ある筈のものがナイ。きちんとしまっておけばどうという事もない事にかけるこの無駄な労力。

歯痒さだけが蓄積されていくこの無駄な時間。結局見つからないこのやるせなさ。


チリーン、チリーン。


いろいろ記憶を辿り、「ははーん、そういえば確かあの時に・・」と何となくの見当がついてきましたがそこを探りだすとまたまたせねばならぬ事が新たに増える事は容易に想像出来ますので、また気持ちの余裕ある時に探す事にして今日のところは他所様の音色を少々お裾分けして頂く事にしましょう。


チリーン、チリリーン。


あれ?確か去年の夏もそんな事思って1年経つのかな・・・?



と、いうわけで本日の一枚。

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夏にあって欲しいもの、そうそう。

昼寝の前のスイカもね。



# by meke1008 | 2014-08-11 11:36

こども展

お暑うございます。

夏生まれという事もあってか夏が大好きなので暑いのは大変嬉しいのですが、暑いものは暑いです。

でもここのところは夜になればここ最近の夏にあって若干涼しいような気もしていて、ほのかに吹き込む風も心地よく、こどもの頃の夏はこんな感じだったんじゃないかなぁ・・と、遠い夏休みの日々を思い返したりもしています。


さて、その夏もまだ梅雨から抜けでぬ数週間前、雷ゴロゴロの重い雲の下、六本木で開催されていた「こども展」を観に行って参りました。



こども展_a0181097_14433596.png
http://www.ntv.co.jp/kodomo/


海外の美術館貯蔵の絵画作品、また作者のご遺族所有のプライベートなものまで数多くの画家によって描かれたこどもたちの表情を集めた大規模な展覧会です。

展覧会では僕の知らない著名な画家の作品からこどもも知っているような名前の画家のものまで多くの作品に触れる事が出来ました。

実に巧みに陰影と質感描写を用いた写実的な作品から印象派、抽象的表現のものまでとても興味深い作品が数多くの作品が展示されていました。

そこに描かれている子供たちに注がれている作者の目線は時に感動的であり、笑顔ばかりではない何とも言えない表情の子供たちを観て穏やかな気持ちにもなりました。

いつの時代も、親がこどもに接する眼差し、身近にいる子供たちを見る視点はきっと共通のものがあるでしょう。

作者の中には様々背景を背負っている人や普段より画家として野心をたぎらせている人もいたと思いますが、作者たちは大きなキャンバスの上で実に清らかな気持ちで筆を動かせたのではないかと僕には思えました(本当はそんなに単純ではないでしょうね)。


「写真」展だとついつい作風の好き好きで観てしまったり、自分がカメラを持ってそこに立っているつもりで考えてしまったり余計な事がいろいろと頭を過るのですが、こども達の表情はもとより写真的な見方も含めてとても素直な気持ちで一枚の作品に想像を巡らせる事が出来る展覧会でした。


こういった経験も知らないうち良い具合に撮影や自分の写真に反映されればなぁ、と思います。

残念ながらそうそう都合良く行かないのですが、特に今回のような絵画展を観ることは時に写真を観ることよりも様々なフィルターが外れてすっと心に入ってくるような感触があります。


東京での開催はすでに終了していますが、現在は大阪に巡回中のようなのでお近くの方ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

未来の子供たち、今を生きる子供たちとかつての僕ら、遠い昔の子供たち、みな同じ世界にいます。



と、いう訳で本日の一枚。

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最後の運動会を終えて。人知れず何かを掴むことが出来た少女。


# by meke1008 | 2014-08-04 14:47

ブログを再開します

ずっとほったらかしだったブログをまた再開しようと思います。

2010年の年末に思いつきで始めたこのブログ。「特に日記というワケでもありませんが~、僕にもどーなるのかよくワカリマセン。」との宣言どおり、更新間隔が大作並みのわりに大した話もないまま2012年3月以来のブログとなります。


今回からは気ままに日々感じた事やら思い出した事やら好きな映画の事やら気楽に書いていこうかな、という考えです(あれ?肝心の写真の事は?)。

ですので、わずかながら以前にわざわざ見にきて下さっていた方々、もう暇で暇でやる事がなくてネット内でたまたま通りかかった方とか、複数の方たちが目を通される事かと思うのですが、まぁその事はあまり気にせず気ままに綴っていこうかと思っていますのでどうぞみなさまあらためて宜しくお願い致します!


という訳で、本日の一枚。本文とは何も関係ありません(笑。


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どう?いいの撮れたかな?



# by meke1008 | 2014-07-18 02:12

大震災より一年

いつもみたいにそのうち治まるのだろうと宙を見上げていたが揺れは治まるどころか、あきらかに大きくなっていっているように感じた。
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自宅でひとりリビングで遅めの昼食を摂っていたがつけていたテレビの中では何事も起こってはいないようだった。音をたてて長い周期で、しかもどんどん大きく揺さぶられていくのが嫌でも分かった。
ついにきたのか!!と、不安と恐怖を感じながら様子を伺うばかりだった。
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子供の頃からともだちの間でも今で言う都市伝説のように、近い将来必ず大地震がやってくる、と騒がれていた。教科書の中でしか見た事がないような大地震が自分たちの生きている間にきっとくる。「嘘だよ」「そんなのこねーよ」と皆、ちょっとした恐怖を隠しながら誰かと何度も喋った記憶が頭の端の何処かをすっと細い線のようにかすめた。
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数メートル先の棚に置いてある娘の一歳の記念に買ったmarantz製のCDプレーヤーが落ちてしまわないように駆け寄って棚を押さえた。それくらいの事が精一杯だった。
外出中だった家族、自分たちの両親、恩師と様々な先に電話をしたがどこも繫がらなかった。一度だけ電話口から実家の母の弱々しく怯えきった様子の声が聞こえてきたがこちらからの声は届いていないようだった。切ってすぐさまかけ直すとまた繫がらなくなった。
東京中の人間がそうしているのだと思った。
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気が付くとつけていたテレビはいつの間にかまったく番組が変わり地震の速報を大々的に流していた。

震源は宮城県沖との事だった。
千葉の市原で石油会社のタンクのすさまじい爆発の映像が真っ先に入ってきたが、暫く経って震源に近い東北のエリアに津波による被害が懸念される旨の情報が頻発するようになった。大きめの余震がその後もいくつか発生した。東北の太平洋沿岸の地域映像によって凄まじい事態が起きている事が伝えられた。
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原子力発電や都市のエネルギー問題に対して考えた事が無いわけではなかった。
高校生の頃読んだ広瀬隆の「東京に原発を!」は恐ろしい話だった。
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自分たちの生活で当たり前のように使用しているエネルギーは現在恐ろしい危険と隣り合わせのものなのだという事をその時知った。
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東海地震が起こり、その影響で炉心が異常をきたす。制御不能となってメルトダウンが起こり放射能汚染が風にのって徐々に拡大する。暴れ出したら人間には手がつけられない恐ろしい龍のような存在。近郊および首都圏壊滅の最悪のシナリオがそこに記されていた。通学途中のラッシュの京王線の車内で、新聞を読んだりステレオカセットのイヤホンに耳を傾けたりおのおの電車に揺られる人々の顔を見ながら高校生の僕は恐怖におののいた。
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しかし時が経ってしまうとそんな心配事もいつの間にか日々の生活の中に埋もれていった。大学も卒業して飯田橋にあった夜間の写真学生のころ阪神の大震災があったが、今回、大津波と共に福島第一原発の水素爆発の映像はインパクト大であった。

二十年以上も前に読んだあの本に書かれていた事と同じ事が起きているのか、と思った。
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一年近く経っても当時知られていなかったケースをテレビなどで未だ耳にする。先日のニュースでも中心的被害のあった町で津波避難を告げる防災無線を担当していた女性がその後想定外の津波により亡くなったという事例が紹介されていた。まさに震災当日の我が娘の最後のアナウンスにあらためて聞き入る母親の姿が映しだされていた。
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今回の災害で数多くの方が亡くなった。まだ行方不明の方も多いという。不自由な生活を強いられている人たちがたくさんいる。放射能や原発事故の事がどうなってゆくのか、暗雲とした気持ちになったが自分たちは特に怪我も無く外見上は何も変わらずいつもと同じ日々の生活を過ごす。
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被災地の瓦礫の中から、少しでも多くが持ち主に戻るようにと自衛隊員により掘り出された家族のアルバムや写真館で撮影されたであろう泥まみれになってしまった様々な写真の事を伝える報道をよく目にした。自分も写真にたずさわる者として感じた事がいろいろとあった。
自分は幸運にも被災せずにすんだ人間。
「被災せずにすんだ」からこそ考える事も多々あるのだろうと思うが、きっと今すぐにはよく分からない。
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震災当日の夜、僕は怖くて一睡もしなかった。
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真夜中、より大きいのがきた時は自分が瞬時に家族を先導せねばと思ったし、何より寝ている間にまたあのような揺れがきた時の事を想像するととても眠る気にならなかった。被災された方たちの比ではないが、あのような気持ちで一晩明かしたのは初めてだった。
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原発事故がさらに深刻な様子を帯びてきた三日目の日曜日。さぞ怖かったろうというこちらの想像とは裏腹にあの日何事も無かったような顔をしてけろっと外出先から帰ってきた娘は、幼稚園も土日休みでどこに出かけるわけでもなく退屈だったのだろう。かくれんぼをやろうと言い出した。
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そりゃあいい考えだ。本当はあまり気分ではないが・・・、
僕もそうするのがいいな、と思った。


特集/3.11東日本大震災から1年…いま思うこと
# by meke1008 | 2012-03-11 20:00